大分大学 解析セミナー

大分大学 解析セミナーでは, 解析学に関わる話題について講演を予定しています.

不定期に開催します. 会場は大分大学またはホルトホール(大分駅前)です.

どなたでもご参加いただけます. 事前のご連絡や参加費などは一切不要です. 皆様のご参加をお待ちしております.

次回のセミナー

第6回 大分大学 解析セミナー
日時 2019年6月29日(土) 15:15〜
場所 サテライトキャンパスおおいた(J:COM ホルトホール大分 内)
講師 奥村 真善美 氏(大阪大)
題目 動的境界条件下のCahn--Hilliard方程式に対する構造保存スキームの構成と解析
要旨
本講演では, 動的境界条件と呼ばれる, その条件内に未知関数の時間微分を含む境界条件を伴うCahn-Hilliard方程式系に対する構造保存スキームについて考える. この系に対する数値計算の先行研究は, 理論的な結果に比べると多くはない. 差分法では, Fukao-Yoshikawa-Wada (2015)により, 境界の外向き法線方向微分を前進差分で近似した, 離散変分導関数法(DVDM)による構造保存スキームの結果が報告されている. ここで, DVDMでは, 方程式を特徴づけるエネルギーという量をどう離散化するかが重要となることに注意したい. 今回は, そのエネルギーの離散化を従来のものから修正し, 適切な部分和分公式を用いることによって, 境界の外向き法線方向微分を中心差分で近似した構造保存スキームを構成することができた. 本講演では, 主に提案スキームの構成の仕方, 数値実験結果, そしてスキームの可解性及び誤差評価について報告する.


第7回 大分大学 解析セミナー
日時 2019年6月29日(土) 17:05〜
場所 サテライトキャンパスおおいた(J:COM ホルトホール大分 内)
講師 兼子 裕大 氏(日本女子大)
題目 Positive bistable項を伴う反応拡散方程式の解の伝播形状について
要旨
本講演では、反応拡散方程式の自由境界問題における解の漸近挙動について考える。 ここで自由境界問題とは、方程式を満たす密度関数と、 時間に依存する境界の2つを同時に求める問題である。 最近、2つの正の安定平衡点を持つ反応項f(Positive Bistable項と呼ぶ)の場合に、 様々な興味深い性質が明らかになってきた。Kawai-Yamada (2016)は、 解の漸近挙動について有界区間上の一様収束の意味で分類を行い 、fの大小2つの安定点に対応するspreading挙動を示した。 そこで次のステップとして、 自由境界付近も含めた領域全体での収束について考える。 このとき、前述の大きなspreading挙動はさらに次の2つの場合に分かれることを示した。
i) fの大きな安定点に対応するSemi-wave関数に収束する
ii) fの2つの安定点を結ぶ進行波と小さな安定点に対応する Semi-wave関数を組合せたpropagating terraceに収束する
本講演では後者の証明を中心に、2段階の伝播を伴うテラス解の構成法と 、数理生態学の侵入現象との関連性について紹介したい。 本講演の内容は、松澤寛氏(沼津高専)と山田義雄教授(早稲田大学)との共同研究に基づく。