大分大学解析セミナー

大分大学 解析セミナー

大分大学 解析セミナーでは、解析学に関わる話題について講演を予定しています。
開催は不定期、会場は J:COM ホルトホール(大分駅前)です。
どなたでもご参加いただけます(参加費不要)。
懇親会等の準備の関係上、次回ご参加の際は 2025/7/10 (木)までに
内田 俊(shunuchida[あっと]oita-u.ac.jp, あっと -> @)へのメール
にて事前にご連絡下さい。
皆様のご参加をお待ちしております。

次回のセミナー

第20回 大分大学 解析セミナー

日時:2025年9月27日(土) 15:30~17:00

場所:サテライトキャンパスおおいた(J:COM ホルトホール大分 内)

講師:三好 啓也 氏(埼玉大学 非常勤講師)

題目:熱方程式の解を実現するランダムウォークとその極限について

要旨:気体分子運動論では気体粒子の性質を通して巨視的な性質を考える. 本講演では特に多数の粒子が集まって全体として熱方程式に従う運動をする場合について考える. 通常, 熱方程式を満たす粒子の運動はブラウン運動であると考えられる. 一方で, 粒子が全体として進行波解を構成する場合, 全ての粒子が一定速度で運動していたとしても全体として進行波解を形成できる. 通常、ブラウン運動は時間空間スケールが放物型スケールのランダム・ウォークの極限として得られる. 一方で, 一定速度で運動する粒子は放物型スケールを取らない. そこで, 熱方程式の進行波解を題材に内在する粒子運動がどの様な時間空間スケールのランダム・ウォークの極限であれば進行波解を再現できるかという問題を考え, ブラウン運動する粒子と一定速度で運動する粒子との関係を考察する. 更に, 初期値がコンパクト台を持つ場合についてもどの様なスケールならば熱方程式を満たす解を構成できるのかについて検討する.